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京大前期試験一本化へ
07年度試験より、京大が前期試験一本化することになったそうだ。
つまり、後期試験が無くなる、ということ。
センター試験がメインになり、筆記試験で問われる部分が微少になる可能性もある。

独立法人になった各大学は、今までみたいに国大協と足並みを揃えなくても良くなる。
新聞によると、07年度の後期試験廃止、というのは、試験問題作成などの負担を教授陣から減らすことが主目的に書かれている。一方で、後期試験というと、土壇場勝負!というイメージがある。センターで失敗したけれど力のある子が受かる試験・・・。
人材が豊富な京大というイメージがある。よく京大生や京大卒の人と話をしていて、「お、おもろい」と思って話を聞くと後期入試で入った、ということが多い。

面白い人材(これの定義は多種多様だけれど)があつまる人材豊富な京大が筆頭となって後期試験廃止を唱えたのは残念だ。ただでさえ、新課程導入で揺れている高校現場にもさらなる揺れが生じるだろう。これから日本を背負っていく人たちを作り出す教育。私たちの安直な判断で、背負うべき人の芽を摘んでしまっているとしたら、問題だ。何も大学だけの問題ではないという指摘もあろう。試験だけが人生でない、というのもそうだと思う。
一方で、学生時代に色々な人がいるところで学ぶか否かで、発想の広がりも違うような「気」もしてならない。
私たちは、未来からの贈り物である子どもたちに、適切な「教育」を与えることができるんだろうか。今までストッパー役のイメージだった京大がこのような声明を出したことで、各大学が我も我もと安直な方向へ進み前期試験一本化に歯止めが利かない状況になる気がしてならない。何故、前期試験一本化するのか、何故、後期試験を廃止するのか、単なる労役部分の問題を超えて、これから必要な人材にはどういう力がいるのか、というアドミッションポリシーに即して各大学は指針を持って判断をして欲しいと思う。
by thinking_reeds | 2004-12-07 23:51 | 教育・お勉強